夜景の絞り(F値)・シャッター速度・ISO感度

投稿者: | 2016年6月26日

先月購入したミラーレスで早速夜景を撮りに。手動で絞り(F値)・シャッター速度・ISO感度を設定して自分だけの一枚を!! と意気込んでいましたが、自己流ではなかなかうまくいきませんでした。当たり前のことかもしれませんが、絞り(F値)・シャッター速度・ISO感度は被写体の光の量によって大きく左右されてしまうものですから、「夜景ならこれ!」というような万能の設定はありませんしね。

そこで、マイカメラ(Canon EOS M10)の「シーンインテリジェントオート機能」で撮影した写真の設定を参考にすることにしました。

この記事では、その「シーンインテリジェントオート機能」で自動設定された写真の絞り(F値)・シャッター速度・ISO感度を参考にしながら、3つの値をそれぞれ振ってどのように変化するかを比較してみます。実験の舞台は千葉県の夜景名所、飯岡刑部岬です!

「実験とかどうでもいいから設定手順を!」…はい、こちらです(笑)↓
◆夜景撮影の手動設定手順まとめ:ISOを低く→F値・シャッター速度決定→調整しきれなければISOを高く

(ちなみにEOS M10でインテリジェントオート機能を使用するには、切り替えスイッチをこの位置(A+)に合わせます。)
Canon EOS M10 インテリジェントオート

◆インテリジェントオート機能で撮影した夜景

飯岡/絞りF3.5/シャッター速度1/8/ISO6400[絞りF3.5/シャッター速度1/8/ISO6400]

この後、手動モードにて、上記設定から絞り・シャッター速度・ISOをそれぞれ1つずつ変更して撮影してみました。
※この記事に掲載した夜景写真の各種設定(絞り(F値)・シャッター速度・ISO感度以外)は次の通りです。
[WBオート/露出補正0/焦点距離15mm/カメラ Canon EOS M10]

◆絞り(F値)

[シャッター速度1/8/ISO6400]は固定です。

↑ F値小(開放)

飯岡/絞りF3.5/シャッター速度1/8/ISO6400[絞りF3.5](オート:最初のものと同じ写真)

飯岡/絞りF5.6/シャッター速度1/8/ISO6400[絞りF5.6]

飯岡/絞りF8/シャッター速度1/8/ISO6400[絞りF8]

↓ F値大(絞込)

絞りの設定について、自分の参考にしている写真誌には次のような説明がありました。

夜景写真は風景写真と同じく、絞り込んだ方が画面全体が均質になり、クリアな写真になる。…
F8~16付近が使いやすい 開放から数絞り絞り込むくらいが最も高画質といわれることが多い ―ミラーレス一眼カメラのABC (エイムック)

状況によるかもしれませんが、絞りをF8~16くらいに設定したうえで、シャッター速度(次項)をなるべく長めに設定してみるのもありかもしれませんね。

また、別の方法がこちらのサイトに載っていました:デジタルカメラと夜景撮影について(リンク切れ)

要約すると、
シャッター速度 を決めて被写体の動きを表現

F値 で光の量を決める

ISO感度 はそれでも光の量が足りないときに上げる(上げすぎるとノイズ)
ということのようです。なるほど!

◆シャッター速度

[絞りF3.5/ISO6400]は固定です。

↑ 速い(短い)

飯岡/絞りF3.5/シャッター速度1/30/ISO6400[シャッター速度1/30]

飯岡/絞りF3.5/シャッター速度1/15/ISO6400[シャッター速度1/15]

飯岡/絞りF3.5/シャッター速度1/8/ISO6400[シャッター速度1/8](オート:最初のものと同じ写真)

飯岡/絞りF3.5/シャッター速度1/4/ISO6400[シャッター速度1/4]

飯岡/絞りF3.5/シャッター速度1/2/ISO6400[シャッター速度1/2]

飯岡/絞りF3.5/シャッター速度1/ISO6400[シャッター速度1]

↓ 遅い(長い)

やはりシャッター速度は早ければ早いほど光の量が少ないため暗くなり、逆に遅ければ遅いほど明るくなりますね。車の動きなどをライン状に見せて表現したい場合は、このシャッター速度を調節すればよいわけです。

◆ISO感度

[絞りF3.5/シャッター速度1/8]は固定です。

↑ ISO感度 低

飯岡/絞りF3.5/シャッター速度1/8/ISO1600[ISO1600]

飯岡/絞りF3.5/シャッター速度1/8/ISO3200[ISO3200]

飯岡/絞りF3.5/シャッター速度1/8/ISO6400[ISO6400](オート:最初のものと同じ写真)

飯岡/絞りF3.5/シャッター速度1/8/ISO12800[ISO12800]

↓ ISO感度 高

ISO感度もやはり高いほうが明るくなります。一般的に「ISOを上げすぎるとノイズが出る」と言われているようなので、ISO感度を上げるのは最後の手段にしましょう。(オートモードでカメラの頭脳がいきなり6400を選んでいるのは、手ぶれの影響を小さくするためにシャッター速度を速くすることが目的だったのでしょうか?!)

◆夜景撮影の手動設定手順まとめ:ISOを低く→F値・シャッター速度決定→調整しきれなければISOを高く

ということで、夜景撮影時のとりあえずの設定の流れは下記になりそうです。

・通常:
ISO最低付近→F値8~16→シャッター速度決定→それでも光の量が足りなければISOを上げる

・シャッター速度を変えたい場合(動きを表現したい、または風があってブレる、など):
ISO最低付近→シャッター速度決定→絞り決定→それでも光の量が足りなければISOを上げる

さらにこれは最後の手段ですが、面倒な時、時間がない時はオートモード(夜景モードなど)に頼ってしまうのもありかもしれません。以前使っていた富士フイルムやカシオのデジカメ(コンデジ)でも、カメラの自動設定でもなかなかきれいに撮れましたよ。

ただし、ブレは夜景写真の大敵なので、どんなカメラでも三脚は必ず使いましょう。

次の夜景撮影の機会には、またいろいろ試行錯誤してみたいと思っています。

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