辞めれば責任を取ったことになるのか? 古賀氏の辞表提出をきっかけに考えたこと

投稿者: | 2009年7月15日

古賀誠・自民党選挙対策委員長が
都議選大敗の責任を取って辞表を提出したとのこと。
麻生首相は慰留の方向で頑張っているようですが、
今後の自民党内の動きにさらに注目が集まりそうです。
ところで、政治家や企業のトップは何かあると引責辞任しますよね。
海外から見るとこれはちょっと変わった風習だってご存じでしたか?
日本では、「責任を取る=辞める」は当たり前になっていますが、
海外ではそうじゃないことが多いんです。
何か問題があっても、その立場のまま職責を果たすわけです。
また、日本では「責任」の意味があいまいになっているということも上げられます。
アメリカなどでは、自分の職務の直轄範囲内については責任があると考えますが、
下層部で大きな問題が起こったからと言ってトップがすぐ辞めたりと言うことはありません。
自分と直接関係のないことまで自分の責任にしてしまうのが日本の考え方です。
今回の古賀氏の、直接は関係のない都議選の結果について引責辞任したい
という考え方も、これに似ているかもしれません。
さらに、私の個人的な意見ですが、
何かあるとすぐ辞めるというのは、道理から考えてもおかしいと思います。
起こってしまった問題を解決して組織を立て直すという本当の意味での
「責任」を果たさずに職務を投げ出すことになってしまうと思うからです。
また、その問題になっている張本人が辞めてしまったら、
その失敗から学べたはずのことを活かすことができません。
また別の人が同じ失敗をくり返すかもしれないわけです。
ということで、ちょっとこの「責任を取る=辞める」という考え方
は一度見直してみたほうがいいかなあと思うのです。
以下に、そんな文化の違いや引責辞任のあり方への疑問などが
書いてあるページを紹介します。
●辞めるのは無責任だ、責任の取り方には別の方法がある、という意見
辞任すれば責任を取ったことになるんでしょうか?
「政治的責任」とは何か
「企業の責任について考える」  CRM
トップの責任の取り方。(リンク切れ。http://hirosec.iza.ne.jp/blog/entry/191459/)
●文化の違いについての意見
アメリカ企業のトップは不祥事でも辞めない?
アメリカの金融機関の経営者は謝らないようですが、一般のアメリカ人は謝らない人達ばかりなのですか?

スポンサーリンク